コミケの問題点とは?

2019.07.14

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毎年夏と冬に開催されるコミックマー
ケット(通称コミケ)は、初回は
1975年12月21日に開催されていますので、
およそ44年程の歴史を持っています。

 

年々巨大化の一途を辿り、
毎回60万人以上のオタクが集う
ようになりました。

 

そして今では、「オタクの祭典」とか、
「オタクのオリンピック」、
「オタクの禊ぎ場所」、果ては
「オタクの舞台神聖祝典劇」
などと呼ばれるようになりました。

 

数十万人の人が一ケ所に集うとなると、
コミックマーケットに限らず
色々な問題が発生するのが常です。

 

暑さや体温低下にともなう健康被害、
会場の狭さによる大混雑、著作権や
表現の問題など、難問が山積しているのです。

 

そこで今回は、それらのコミケの問題点
を探り、解決の道を考察してみました!

 

コミケの問題点・会場と暑さその他の問題

コミックマーケットには大きな問題点が
多数ある、ということは大分前から言われています。

 

その問題点とは、大別すると

  1. 交通その他の立地条件を含めた会場の問題
  2. 夏の暑さと冬の寒さなど健康上の問題
  3. 迷惑行為・嫌がらせ・脅迫行為・テロ対策などの問題
  4. 著作権の問題
  5. 表現の問題

などになります。

 

この内、著作権と表現などの内容の問題
は次項に譲り、この項では主として
ハードウェア面を考えてみます。

 

交通その他の立地条件を含めた会場の問題

交通面の問題

まず交通面ですが、現在のビッグサイト
への公共輸送機関は、ゆりかもめと
りんかい線、それにバスです。

 

しかし、大量輸送機関と言えるのは、
りんかい線のみしかありません。

 

コミックマーケットの会期中の60万人、
夏のお盆、冬の年末シーズン、コミケ
以外の大イベントが重なると、
輸送能力を遙かに超える人々がおしかけます。

 

もちろん、ビッグサイトへの大型公共輸
送機関の新設計画などは、現状全くありません。

 

準備委員会では、自家用車はもちろん、
バイクや自転車での来場さえ禁止しています。

 

海上バスやリムジンバスは、輸送能力は
ごく少数で、しかも不定期です。

 

つまり、どう考えても現状のままでは
混雑の緩和は不可能
ということになります。

 

会場のキャパシティの問題

会場のキャパシティの問題も、
コミケにとって深刻な問題となっています。

 

会場のビッグサイト(東京国際展示場)
は日本有数の大型展示施設ですが、それ
でさえ会場内外の混雑ぶりは、
異常としか言いようがありません。

 

おまけに2019年は東京オリンピック開催
のため、一部の館が使用できません。

 

これまでのメインであった
東館が使用できないのは、
特にいたいですね。

 

そのため、企業ブースは一駅離れた青海
で開催と、分裂開催になってしまいました。

 

メイン会場の西・南展示棟からは、
徒歩ですとゆうに20分以上かかります。

 

しかも、青海館は仮設ですので、トイレ
その他設備面で不十分な点が多々あります。

 

これらの問題も、現状では解決策はありません。

 



 

夏の暑さと冬の寒さなど健康上の問題

これも重大な問題です。

 

コミケ会場内の温度は40度以上になります。

 

我慢できなくなって外に出ると、
涼風がのぼせた頭に心地よく感じます。

 

その室外の温度は、33度なのです。

 

 

33度が涼風に感じられる程、
ブース内は暑かったのです。

 

会場の空調はフル回転している筈なので
すが、数千人の想定の所に、その十倍以
上の人間が押しかければ、
空調などあってもなくても同じことです。

 

こんな状態ですから、当然
熱中症などが多数発生します。

 

それでも、コミケを訪れる人は元気な
若者がほとんどです。

 

ですから、「これまでの所は」
命を落とす人は殆どありませんでした。

 

これがもし、老人や幼児などが多数訪れ
るイベントだったら、落命する人数知れ
ず、といった状態になっていたでしょうね。

 

逆に冬は寒さによる体調不良が問題にな
りますが、こちらも有効な対応策はありません。

 

哀しいことに、これらの点についても、
早急に改善されることはあまり期待でき
ないでしょう。

 

迷惑行為・嫌がらせ・脅迫行為・テロ対策などの問題

コミケ会場の周辺地域の混雑も、
尋常のものではありません。

 

周辺には一般の住宅などは殆どありませ
んが、店舗などはかなりあります。

 

また、コミケ期間中は、近くの駅での
入場制限や乗車制限もあるようです。

 

コミケ期間中の訪問者数はおよそ60万人。

 

これは人口では日本最小の、島根県の
人口、約57万人より多いのです。

 

その人出が、島根県の千分の一か万分の
一位の広さの所に押し寄せるのですから、
混雑するのも当然ですよね。

 

コミケの準備委員会では徹夜禁止として
いますが、徹夜組はなくなりませんし、
サークル通行証の転売もあります。

 

コミックマーケットのサークル通行証は、
当選したサークルごとに3枚ずつ配布され
ますが、最初から転売目的のダミーサークルもあるようです。

 

それが転売屋に回るのですね。

 

この通行証があると、人気サークルにも
優先的に入れるので、高額で取引されるようなのです。

 

また、これだけの人手がありますと、
当然嫌がらせや脅迫も発生します。

 

もちろん、準備委員会ではこれらの行為
を固く禁じていますが、禁じただけでは
なくならないのが世の常です。

 

これらの問題の解決策は、別記事で書く予定です。

 



 

コミケの問題点・著作権と表現その他の問題

前項のような交通や立地条件、施設など
のハードウェア以外にも、コミケには
ソフトウェア、つまり著作権や各種の
表現といった大きな問題があります。

 

元々コミケでのサークル活動は、商業
メーカー作品の二次創作が大半です。

 

そのため、著作権の問題は、常について回るのです。

 

著作権の問題

これらの二次創作(二次製作)を行う
グループは「同人」と言われ、その
二次制作物は膨大な数に上ります。

 

また、その二次制作物が一人歩きし、
大変な人気と売上げを持つようにな
る、などのケースも少なくありません。

 

しかし、あまりにも数が多すぎて、著作
権者がその全てを把握するなどは、到底
不可能なのです。

 

つまり作り邦題、売り邦題ということですね。

 

もっとも、そのようなケースでは、
著作権者側にも、それによるメリットは生じます。

 

つまり、バニラ(オリジナル)の商品も、
それによって知名度、認知度が上がり、
結果として売上げに寄与するということもありうるのです。

 

主客転倒と言うべきでしょうか・・・

 

表現の問題

この表現の問題は、内容が微妙なため、
持って回った用語を使うことになります
が、それが決まりということなので、ご容赦を!

 

つまり、性的表現や攻撃的表現の問題です。

 

コミケでは、同人作品はもちろん、企業
ブースでの取扱商品にも
成人向けタイトルが多数販売・展示されています。

 

私の経営していた会社もいわゆる「成人
向け」タイトルを発売していたのですが、
コミケで展示するチラシやパッケージな
どにも、結構気を使いました。

 

あまり、「ソノ気」の強いものはまずい、
と聞かされていましたので・・・

 

問題点の一つには、コミケでの一般向け
タイトルと成人向けタイトルの売り場な
どが、あまり厳格に区分けされていない、という点があります。

 

もう一つは、一般の訪問者やサークルの
参加者の低年齢化です。

 

特にこの数年は、低年齢登場人物の規制
が非常に厳しくなり、創作者にとっても
やりにくい状態になってきています。

 

歯にものがはさまったような表現で、
すみませんです。

 

決まりごとに抵触しないように書くと、
このようになってしまいます。

 

しかし、これらのソフトウェア面での問
題は、立地などのハードウェアとは違い、
解決方法はあることはありますので、その点は良いですね。

 

結び

コミケの問題点は、まず交通面ですが、
現在のビッグサイトへの公共輸送機関
は、ゆりかもめとりんかい線、それにバスです。

 

しかし、大量輸送機関と言えるのは、
りんかい線のみしかありません。

 

また、ビッグサイト自体も、コミケ用と
しては、完全にキャパシティを越えています。

 

この状態では、会場の中も外も常軌を
逸した混雑になるのは当然でしょう。

 

もちろん、ビッグサイトへの大型公共輸
送機関の新設計画などは、現状全くありません。

 

つまりビッグサイトでのコミケ開催は、
既に限界を突破しているとしか考えられません。

 

尚、この解決法については、別記事で書く予定です。

 

著作権や表現についても、問題点は数々
ありますが、こちらは解決策がないわけ
ではありませんので、ハードウェア面よりはましでしょう。

 



 

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「捨て子のサウルス」です。 気張らず無理せず気ままに書き散らすつもりですので、お気軽に読んでくださいね。

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